アンパンマンの生みの親、やなせたかしさん。
画像出典元:MANTANWEB
2013年10月13日に亡くなられました。94歳でした。
やなせたかしさんの死因はなんだったのでしょうか。
また、やなせたかしさんの人生は波乱万丈でした。その人生に迫ります。その人生から生まれた名言もご紹介します。
死因は「心不全」
やなせたかしさんの死因は「心不全」でした。
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心不全とは
心不全が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気です。
最期は苦しい表情をみせずに、眠るように息を引き取ったという。看取った事務所のスタッフは「た穏やかな死に顔で『先生!』と肩をたたくと、今にも目を開けそうでし。」と話した。
多くの病気を患っていた
やなせたかしさんは、ご自身を「病気の総合商社」と自称しておられました。
白内障、緑内障、糖尿病、心臓病、腸閉塞、ヘルニア、膀胱炎、腎臓がん、膀胱がんを患った。亡くなる2、3年前に「膀胱がんは治ったんだよ」と胸を張っていたが、実は肝臓に転移していたそうです。
晩年の93歳になられる頃は、目が悪くなり、耳が悪くなり、心臓も悪くなりで、もう「引退したい」と言っておられたらしいですが、周りがゆるしてくれなかったらしいです。それぐらい、頼りにされていたのでしょうね。
僕はがんはやっているし、こっち側(左側)の腎臓は取ってしまってないんです。それからすい臓も、すい炎というのをやって上から3分の1を切り取っている。胆のうもない。この間は腸閉塞をやって、腸を45センチも切りました。心臓にはペースメーカーも入っていて、だからもうボロボロですよ
引用元:PHPオンライン衆知
前向きに生きる
それだけ病気を患ってしまうとふさぎがちになったり、何もやりたくなくなってしまう気がします。また、何で自分だけがこんな目に!と悲しくもあり、怒りが湧いてきそうなものです。
画像引用元:それいけ!アンパンマン
しかし、やなせたかしさんは違いました。やなせたかしさんは、物事を前向きに考えるようにしたそうです。例えば、病院へ行ったら、きれいなナースさんはいるかなあと探して、あの人ならいいなあとか、そういう風に思うと、病院へ行くのも楽しくなるのだとか。
物事は後ろ向きに、いくら考えてもしょうがない。というか、そういうふうに思うようにしているわけ。嫌なことは、考えないようにしているの。考えたってムダですからね。やっぱり悪いほうへ悪いほうへ、考えてしまいがちでしょ。だから、無理に考えないようにするんだ。すると、なんらかの状況は変わってくるもんですよ。
引用元:PHPオンライン衆知
これは名言!人間って後ろ向きというか、悲観的に考える生き物らしいのです。でも、悲観的過ぎると生きる気力が沸いてきません。そこをやなせたかしさんは無理やりにでも悪いほうへ考えないようにしている。こういう考え方が病気に負けない強さなんでしょうね。
遅咲きの漫画家
やなせたかしさんは遅咲きの漫画家です。アンパンマン(はじめに出版されたタイトルは『あんぱんまん』でした。)の本が出版されたのが、1973年。やなせさん、54歳のとき。50歳を超えてのヒット作です。
アンパンマンのテレビアニメがスタートしたのはご自身が69歳のとき。年金を受け取る年齢になっていました。
ヒット作がなければ、もう人生を諦めてしまいそうな年齢ですよね。年金ももらえるし、まあいいか。と。でもやなせたかしさんはあきらめなかった。というか、おそらくそれまでの努力が花開いたのではないでしょうか。
アンパンマンという異端
アンパンマンといえば今では当たり前のヒーローです。しかし、出版当時は異端のヒーローでした。
「戦争が終わると、アメリカからスーパーマンというヒーローが登場した。他にも、月光仮面やウルトラマンとうヒーローなども出てきた。
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彼らは飢えた人を助けに行くことは全然しない。することは、敵対する悪人や怪獣をやっつけることだ。悪人は人をだましたり、殺傷したりする。怪獣は都市を破壊する。そういう奴らをやっつけると正義が勝ったということになるようだ。」
悪い敵を倒すのが、ヒーローなんですが、アンパンマンは違います。アンパンマンはお腹が減っている人を助けるヒーローなんです。
倒すのではなく、助ける。
根本が違うんですよね。
アンパンマンはなんとなく売れたのではなく、まったく新しいヒーロー像として衝撃的だったので売れたのではないでしょうか。
苦労したからこその人生観
病気に遅咲き、苦労したやなせたかしさん。しかし苦労したからこその人生観があります。
今、世の中では困った、困ったということが溢れていますけど、困ったと言っているだけじゃ何も始まらない。絶えず、自分がやっていないとダメなんです。どんな状況になっても、やり続ける。その場を楽しむように。それと根気なんだよね。やっぱり、根気がないとダメなんだ。
漫画家になりたいという思いがあって、いまは絵本を中心に描いておられますが、それまでやってきた仕事とはつながっていますか?という質問に対して、
それまでやってきたことが全部役に立つ。テレビで『それいけ!アンパンマン』の放送が始まったでしょ。僕は以前、アニメーションの仕事、シナリオの仕事もやっていたから、シナリオを読めるんですよ。シナリオって初めての人はちょっと読みにくいけど、僕は、シナリオの仕事もやっていたから違和感なく読めるんですよ。あとステージの仕事もやっていたので、アンパンマンのコンサートをやる時にそれが役立ちます。
遅く出てきた人というのは、いきなりダメになりません。こんなことをしていていいかと思っていたことが、みんな勉強になり、役立っていく。人生にムダなことなんて1つもないんですよ。
まとめ
やなせたかしさんの死因は心不全。
病気で身体はボロボロだった。
「アンパンマン」のヒットは本は54歳を過ぎたころ、アニメは69歳を過ぎたころという遅咲きだった。